エコシステム経営の必要性
11th Global Peter Drucker Forum (11/20-22/2019@Viena)では、出現しつつある新しい「エコシステム経営」に焦点があたりました。しかしながら、伝統的なマネジメント論だけでは到底十分ではなく、かといってエコえいステム経営論が確立しているわけではありません。培ってきたマネジメント理論の終焉と、新しいリーダーシップ論への期待ともどかしさが入り混じった3日間でした。出現しつつあるエコシステム経営に積極的に挑戦しているのは、Haier, Tencentら中国企業とSansung韓国企業。「エコシステム経営」は「競争と企業内に蓄積する価値の経済」から、「エンパワメント、信頼、高い共有された目的を共有する価値共創の関係性コミュニティ」に移行します。それをいち早く実戦して現状を共有しているのが中国企業。その実現のためにIEEEなどでスタンダードを創り、IoTでつながる世界を実践中です。(図のOslardはOswaldへ修正)
Everyone is CEO
Haierのfood ecosystemは製品売りから、ユーザーを中心に置いた仕組みを実現します。その鍵となるのが、Micro Enterprizes(ME). 昨年のフォーラムでは、CEOが2000人のマネージャを起業家になるか、去るか迫ったということを披露したようです。残った千強の起業家がMEのCEOとして、ユーザーに向き合い、エコシステム創りを推進しています。MEのマネージャ、CEOは昔の意味でのマネージャとは異なります。透明性のあるコミュニケーション、アクターに対してオープン、目的を明確化することを率先して実践するリーダーです。意思決定は、もはやマネージャの専売特許ではありません。ユーザーを含むコミュニティが決定し、価値共創するのです。MEはself-managed組織なのです。MEは直接ユーザー(顧客やパートナー)とやりとりし、必要な資金も調達します。コミュニティで新たに作り出すValue-addedが活動資金になるのです。MEと活動するステークホルダーはエジシステムのペインポイントを解決して、価値創造します。Haierはプラットフォームであり、価値創造部分は参加者で共有するのです。